再来の皆さまへ大切なお知らせ

1本で7役の万能性。火傷治療から始まったラベンダーが「精油の王」な理由

こんにちは、しょろピーです。

最近、精油の瓶にある「学名」の細かい文字が、老眼のせいか霞んで見えにくくなってきました…。でも、この「学名」を確認することこそが、アロマテラピーではとっても大切なんです。

サロンにお越しくださるお客様から、よくこんなご相談をいただきます。

「アロマって種類が多いし何を選べばいいかわからないんです……」

わかります。お店に行くと何十種類も並んでいて、迷ってしまいますよね。

そんな時、僕が迷わずおすすめするのは、やはり「ラベンダー」です。

「えっ、普通すぎませんか?」と思いますよね。

でも、ラベンダー、ただ良い香りがするだけの「癒やしグッズ」ではないんです。

今日は、なぜラベンダーがアロマテラピーの世界で「精油の王」と呼ばれているのか。

100年前の爆発事故から始まったドラマチックな歴史と、僕たち初老の体のあちこちに効いてくれる、科学的に証明された「7つの顔」について、分かりやすくお話ししますね。

この記事を読み終わる頃には、今よりも少しラベンダーのことが好きになるでしょう。

この記事書いた人

肩に乗ってるのがアメちゃん(女の子)、膝の上で寝てるのがレウくん(男の子)。子猫のときからずっと一緒です。

  • <名前>しょろピー
  • <職業>初老セラピスト
  • <実績>開業9年目
  • <施術人数>1000名超え
  • <業界歴>15年

2017年に女性専用アロマオイルマッサージサロン開業。

図解で内容が理解できるブログを目指してます。

図解だけでも見てって〜

目次

<アロマテラピーの夜明け>爆発事故から生まれた「紫の奇跡」

現代のアロマテラピー(芳香療法)が、ある科学者の「大火傷」から始まった…。

化学者ガットフォセを救ったラベンダー

時計の針を1910年のフランスに戻しましょう。

香料化学者のルネ=モーリス・ガットフォセという男性が、実験中に爆発事故に遭い、頭と手に大火傷を負ってしまいました。

当時の医療では火傷の治療法が未熟で、彼の傷口は「ガス壊疽(えそ)」という、組織が腐ってしまう恐ろしい感染症にかかってしまいます。

命の危険を感じた彼が頼ったのが、研究室にあったラベンダー精油でした。

よく「とっさにラベンダーの桶(オケ)に手を突っ込んだ」なんて伝説のように語られますが、実際は科学者らしく、意図的にラベンダー精油を傷口に塗布したそうです。

その結果はどうだったと思いますか?

なんと、感染症はピタリと止まり、酷い跡が残るはずの火傷が、驚くほどきれいに治ったのです。

戦場のサバイバル・ドラッグとして

この奇跡は、その後の戦争でも多くの命を救いました。

軍医のジャン・バルネ博士は、抗生物質が不足する戦場で、負傷した兵士たちの傷の消毒や、パニック状態の心のケアにラベンダー精油を活用しました。

つまり、ラベンダーは優雅な香りを楽しむためのものではなく、生きるか死ぬかの瀬戸際で使われた「サバイバル・ドラッグ」だったのです。

科学が解明!ラベンダーが「1本で7役」をこなすメカニズム

セラピストの間では、ラベンダーをこう例えることがあるそうです。

「家庭の薬箱における『スイス・アーミーナイフ(万能ナイフ)』である」と。

ナイフ、ハサミ、缶切り……といろんな機能がついているあの道具のように、ラベンダーはたった1本で、あらゆるトラブルに対応できる「実務的な王様」なんです。

ここでは、現代科学が解き明かした「7つの役割」をご紹介します。

<役割1>皮膚の再生(組織再生)

ガットフォセの火傷が治ったのは、魔法ではありません。

ラベンダーには、細胞に「新しい皮膚を作って!」と命令を出す成分が含まれていて、傷跡をきれいに治す手助けをしてくれます。

おすすめ
うっかり指を切った時や、ニキビ跡のケアに。

<役割2>天然の鎮痛剤(痛み緩和)

「リナロール」という成分が、痛みの信号をブロックしてくれます。

頭痛や生理痛のとき、薬を飲む前に香りを嗅いでみる価値は十分にありますよ。

<役割3>最強の入眠剤(鎮静)

脳のスイッチを強制的に「お休みモード」に切り替えてくれます。

交感神経(興奮)を鎮め、副交感神経(リラックス)を優位にする力は、数ある精油の中でもトップクラスです。

<役割4>感染症の盾(抗菌・抗ウイルス)

細菌やウイルスの膜を壊す力を持っています。

中世ヨーロッパでペストが流行した際、ラベンダー入りの酢を体に塗っていた泥棒たちが感染しなかった、という有名な逸話もあるほどです。

<役割5>美肌のバランサー(スキンケア)

ここがすごいところなのですが、脂っぽい肌には「抑えて」、乾燥した肌には「出して」と、相手に合わせてバランスを取ってくれるんです。

これを「適応促進(アダプトゲン)的な働き」と言います。賢いですよね。

<役割6>環境の守護神(防虫)

人間にとっては「良い香り」ですが、虫にとっては「嫌な毒」のシグナルになります。

クローゼットに入れておけば、大切な衣類を虫食いから守ってくれます。

<役割7>心の救済者(メンタルケア)

ラベンダーは「精油の母」とも呼ばれ、沈んだ心は引き上げ、高ぶった心はなだめて、「中庸(ちょうどいいバランス)」に戻してくれます。更年期のイライラにも、優しく寄り添ってくれます。

役割こんな時に
再生・美肌火傷、ニキビ跡、エイジングケア
鎮静・安眠不眠、ストレス、パニック
抗菌・防虫風邪予防、クローゼットの防虫

<失敗しない選び方>そのラベンダーは「本物の王」ですか?

「よし、ラベンダーを買おう!」と思ったあなた。ちょっと待ってください。

実はラベンダーにはいくつか種類があり、選び方を間違えると期待した効果が得られないことがあります。

分かりやすく、王国のキャラクターに例えてみましょう。

1. 真正ラベンダー(Lavandula angustifolia)=【穏やかな王】

これが今回ご紹介している「本物の王」です。

標高の高い場所で育ち、鎮静成分(酢酸リナリル)をたっぷり含んでいます。

リラックスしたい時、火傷のケア、お子様への使用なら、必ずこれを選んでください。

2. スパイクラベンダー =【荒っぽい騎士】

低地で育つ、刺激的な香りを持つラベンダーです。

殺菌力は強いのですが、成分が強く刺激があるため、リラックスには向きませんし、火傷に使うとヒリヒリしてしまいます。まさに戦う騎士ですね。

3. ラバンジン =【影武者】

上記2つの交配種です。たくさん採れるので値段が安く、洗剤や芳香剤によく使われます。

良い香りですが、鎮静作用は「王」には及びません。掃除用やリフレッシュ用として割り切りましょう。

初老の助言
瓶のラベルを見て、学名が「Lavandula angustifolia」と書いてあるものを選べば、間違いありません。

【プロ直伝】明日から使えるラベンダー活用レシピ

最後に、自宅で実践できる簡単な使い方をご紹介します。

【風邪気味の時に】マグカップ吸入法
お湯を入れたマグカップにラベンダー精油を1〜2滴垂らします。目を閉じて、立ち上る湯気を鼻と口からゆっくり吸い込んでください。喉や鼻の粘膜を直接ケアできます。
【頭痛・肩こりに】ロールオン・アロマ
植物油(ホホバオイルなど)10mlに精油を4滴混ぜて、ロールオン容器に入れます。こめかみや首筋に塗ると、スッと楽になりますよ。
【注意点:原液について】
ガットフォセさんは原液を塗りましたが、それは緊急事態だったから。現代の家庭では、必ず植物油などで薄めて使うのが安全です。

また、猫ちゃんがいるご家庭では使用を控えてください。猫は精油の成分を体内で分解できないため、中毒を起こす危険があります。ここだけは要注意です!

高橋

僕は猫を2匹飼ってるので自宅では使用せず、サロンで使用してます。

【結論】ラベンダーはあなたの人生に寄り添う「実務的な王」

ラベンダーが「精油の王」と呼ばれる理由。

それは、高貴な香りがするからというよりも、ゆりかごから墓場まで、私たちの人生のあらゆる「困った!」に静かに寄り添い、解決してくれる圧倒的な包容力と実務能力があるからです。

もし今、あなたが何か1本、精油を手に取ろうとしているなら、迷わず「真正ラベンダー」を選んでみてください。

その紫の小瓶は、きっとあなたの心強い味方になってくれるでしょう。

目次