こんにちは、高橋です。
男性セラピストなのに、なぜ女性専用アロマオイルマッサージサロンなのか?
多くの人は、男性が女性にアロマオイルマッサージをするなんて、厭らしいと思うでしょう。なぜなら女性がアロマオイルマッサージを受けるとき、衣類を全て脱ぎ、紙ショーツ、紙ブラジャーに着替えて受ける施術ですから。
男性セラピストが女性客の肌に直接触れ、アロマオイルでマッサージする。
余程の女好きなの?と思うかもしれませんね。
まぁ世間のイメージがどうであろうと、なんと言われようと覚悟して始めた女性専用サロンなので、どう思われても大丈夫です。
今まで、何回も「なぜ女性専用なん?」って質問されました。
その度に、
- 「男性が苦手なんですよ〜」
- 「男性って女性にオイルマッサージされたいでしょ〜」
- 「男性が男性セラピストにオイルマッサージを求めるということは…ね?」
などなど、やんわりごまかしてきました。
しかし、今回は、なぜ女性専用サロンにしたのか正直に書きたいと思います。
それは、幼少期の嫌な体験があったから…です。
ふぅ〜…よし!書きます!!
思い出しながら、なるべくわかりやすく、リアルに書いていきます。

ネコ好き男性セラピスト
- <名前>高橋竜真
- <業界>15年目
- <開業>9年目
- <トータル施術>1万人超え
- <オイルトリートメント>1000名超え

僕が「女性専用サロン」を始めた、たった一つの理由
〜銭湯が「戦闘」だった子供時代〜

僕は、小学校6年まで風呂なしアパートに住んでいました。
家にお風呂が無いので、どうするかというと銭湯に行くわけです。
銭湯って当たり前ですが、知らない人と一緒にお風呂に入るんですね。
幼稚園くらいまでは、母親と女湯に入ってたと思います。
しかし、小学校2年か3年くらいから男湯に入るようになりました。
男湯には、裸の大人男性がウジャウジャおるわけです。
そんなある日、湯船に浸かっているとオジサンAが入ってきて、僕の横にピタリとくっついた…
(なんか嫌やな…)
と思い少し横に移動したが、オジサンAはついてくる…
(なんか嫌…)
そう思った瞬間、そのオジサンAは僕のカラダを触ってきたのだ…
怖くて声が出ない…出せない…
(き…気持ち悪い…)
僕は逃げるように湯船から上がり、浴場から出て脱衣所へと向かった
脱衣所には番頭さんがいる、他のオジサンもお兄さんたちもいる。僕のカラダを触ってきたオジサンAも他の大人がおる前では触ってこない。
(ふぅ…ひと安心…)
自宅に帰って、この出来事を親に言えばよかったんですが、言えなかった…
なんでやろうね、近くに他の銭湯も無いし、女湯に入るわけにもいかんし…みたいな葛藤があったと思います。
それからは【オジサンA】が居ないことを願って銭湯に行った。
今日はおらんかった…
うわ…今日はおるやん…
【オジサンA】は僕を見つけるたびに、何かブツブツ言いながら下半身を触ってくる…もうね、怖すぎて何を言われてるのかもわからへん…。
触られる、避ける、触られる、逃げる、他のオジサンが見える場所に行く…こんな繰り返し…。
僕の唯一の救いが父だった。たまに父と一緒に銭湯に行くときがあって、そのときは【オジサンA】がおっても平気だった。僕は父から離れないように、ピタッとくっついて離れない。絶対に離れない。
父が体を洗えば、僕も体を洗う。
父が湯船に浸かれば、慌てて湯船に行く。
父がサウナに入れば、サウナに入る。
まさに金魚のフン…
あ…アツい…熱い…
でも今サウナを出れば【オジサンA】がいる。
あ…頭が痛い…
父がサウナを出た、待ってましたと後を追う。
そして水風呂にバッシャーン。
でも…アタマ痛い…。
あたま痛いけど【オジサンA】に触られるより、よっぽどまし。
父と一緒じゃない日は、母と行く。でも母とは女湯と男湯に別れる。
「お母さんも、こっち入る?」
って何回か言ってみた。返事は決まって
「何アホなこと言うてんの!」
母が僕と一緒に男湯に入るなんて、できひんのはわかってる。
「お母さんも、こっち入る?」ってホンマの意味は…
(助けてお母さん、僕のカラダを触ってくるオジサンAがおるねん…)
そんな心の声は母に届くわけもなく、トボトボと男湯に。。。
(今日はおらんといてくれ!)
おらへん♪今日は【オジサンA】がおらへん。
安心してカラダを洗っていると【オジサンB】が現れた…
(え?だれ?めっちゃ見てくるやん…)
【オジサンB】は何も言わず無言で、よそ見をしながら僕のカラダを触ってくる…
(え…このオジサンもか…)
もう嫌や…お風呂嫌い…
でも、毎日、カラダは洗いたい、お風呂に入りたい…
でも、お風呂には【ヤツら】がおるかもしれへん…
でも、行くしかない…
だって家にお風呂が無いねんもん。
友達の家へ遊びに行ったとき、家にお風呂があることにびっくりした。
ええな〜自分ちにお風呂あるってええな〜。
だって、自分の家には【ヤツら】がおらんやん。好きなだけ湯船に入れるんやもん。
銭湯はな、僕からしたら戦闘やねん。
戦闘言うても攻撃はできひんねん。
ただただ【ヤツら】から逃げる戦闘。
新たな強敵も現れる銭湯。
【オジサンC】が現れた。
【オジサンC】が一番の強敵だった。
時間が早かったせいなのか、銭湯に珍しく僕とオジサンCと二人だった。
【オジサンA・B】がいないことで安心してカラダを洗ってた。
するとオジサンCが声をかけてきた
「ちょっとぼく〜」
「なに?」
「ちょっとこっちきて、このタオルで背中を洗ってくれへん?」
「…うん…」
僕は断ることができずに、オジサンCの背中を洗ってあげた…
するとオジサンCは、手を後ろに回し僕のカラダを触ってきた…
その後の記憶はない…
でも、めっちゃ不快なことされた気がする…
めっちゃ、嫌な感情しか思い出せない…
めっちゃ、嫌やった…
気付いたとき、僕は湯船の中で【オジサンC】に後ろからハグをされていた…
めっちゃきもちわる!!
僕は逃げるように湯船から出て脱衣所へ猛ダッシュ。
番頭のおっちゃんの顔を見てホッとした。
「いつも、ありがとうな」
「うん!」
でも、「助けて」とは言えなかった…。
毎日【オジサンABC】に会うことはないが、たまに出会う。
銭湯が混み合ってると【オジサンABC】は何もしてこない。
脱衣所は番頭さんがいるので安心ゾーン。
僕は安心ゾーンで浴場が混み合うのを待つ。
テレビには、たいして興味の無い相撲番組。
相撲をじっと見つめる小学生の男の子、それが僕。
まるで相撲好き少年。
ホンマはちゃうで。ただ浴場が混み合うのを待ってるだけやから。
【オジサンABC】から
(なんか嫌…)
を感じたくないねん。
よし!混んできた。
猛ダッシュで衣類を脱ぎ、浴場へ。まずは椅子に座りシャワーで頭と体を洗う。
猛スピードで洗う。そして、すぐ湯船にGO。
母に言われた
「50数えるまで浸かりなさい」
を実行する。
早く…早く…
ヤツらがくるから。
早く、早く…
48、49、50!
ダッシュで脱衣所へ。
濡れた体をササッとバスタオルで拭き、服を着て外に出る。
「もーいつまで入ってるん!」
母怒る。
だって、混まへんねんもん…
だって、空いてると触ってくるもん…
とは言えず黙る。
この頃は、よく湯船にクルクル沈んでいく夢をよくみた。
母がおるけど、僕に気づかない。
湯船の底から上を見上げてる不思議な夢。
そんな僕にも、銭湯生活に終わりがやってきた。
僕を救ったのは【引っ越し】だった。
小学6年の途中、転校。
一般的には今までの友達と離れ、違う中学校に通うとなると不安でいっぱいなんだろう。
しかし、僕は違った。
あの銭湯に行かなくていいんや。
あの戦闘しなくていいんや。
【オジサンたち】に合わなくていいんや。
引っ越し先の家には、お風呂がある。
もう(なんか嫌…)は感じなくていいんや。
めっちゃ嬉しい!
小学6年生の冬。
僕は生まれて初めて「お風呂って気持ええな〜」って思った。
トラウマを抱え、自分の「居場所」を探した日々

今考えれば【オジサンたち】に「さわるなや!」って言えたらよかったんでしょう。
でもなぜか言えなかった。言うたらアカンような気がしたから。
中学生からはなんの問題もない、快適なお風呂生活。
だってお風呂に1人で入れるんやもん。何も気にせず入れるんやもん。
最高やん。
中学、高校となんの問題もない。
しかし、社会人になるとちょっと違和感が…。
「裸の付き合い」が苦手だった社会人時代
友だちの中でも「一緒に風呂行こーぜ!ウェイ♪」みたいな人いるでしょ?
僕ね、そういう友だちと距離を取るようになったんです。
なんでわざわざみんなで同じ浴槽に入らなアカンねん…と。
そらね、付き合いで何回か行ったこともありますよ。
もう成人男性なので、誰もカラダなんて触ってきませんよ。
でもね、忘れかけてた【なんか嫌…】な感情が出て、すぐに浴室から出て脱衣所で友人たちを待つ、という状態になるんです。
「お前、もう出て着替えてんの、早ない?笑」
とかめっちゃ言われました。
お風呂以外は普通に友だちとして遊んだり、ご飯食べたりできるんです。でもお風呂だけは…なんか嫌…なんです。
会社の同僚や先輩たち、上司の中でも
「裸の付き合いや〜ウェイ♪」
っていう先輩や上司いるじゃないですか。僕あれ、めっちゃ苦手なんです。
普通に気持ち悪い…って思うんですよね。他の男性は思わへんのかな…。
でね、「裸の付き合いや〜ウェイ♪」みたいな人たちが出世していくじゃないですか。
そういう人たちと距離を取ると、孤立するんですよね。
男性とのコミュニケーションむず!ってなるんです。逆に女性と話して仲良くなる方が僕にとっては楽なんです。だって、女性は「一緒にお風呂に入ろうウェイ♪」ってならないじゃないですか。
それが、めっちゃ楽なんです。
男の人って仲良くなると「一緒に風呂行こーぜウェイ♪」ってなるじゃないですか。あれなんでなん?
僕の中で七不思議の一つです。
上司・先輩・同僚の男性と仲良くなれないとどうなるか。僕はもう1人でデキる仕事がしたいってなりました。
リラクゼーション業界への転身と、新たな葛藤
今まで飲食店というチームで働いてきたので、1人でデキる仕事なんて何もない。何かの資格があるわけでもなく、営業ができるわけでもない。
どうしよう…って悩んでたときに、ふと思ったんです。
そうや!出張マッサージやったら固定費もいらんし1人でデキるやん。
なんで出張マッサージが思いついたのか、今でも謎なんです。だって、そのときマッサージできないし…。
そうと決まれば話は早い。
そこで見つけたのが【リラクゼーションサロン】。
それや!資格もいらん、未経験でも可能。
- 当時37歳
- オジサン
- 未経験
大丈夫か?これ…。
面接に行くと、飲食店での店長経験が評価され無事に採用。
このリラクゼーション業界、なんと女性が活躍する業界なんです。
男性もいましたが「一緒に風呂行こーぜ!ウェイ♪」という人種じゃない。
これは、やっていけそうやぞ…と思うが、スタッフは全員、僕より年下でバリバリのセラピストたち。
オジサンでごめんね〜と思いながら、年下の男性セラピストや女性セラピストに、揉みほぐしなどの手技を教えていただく。
まぁね、多少の苦労もありましたが、リラクゼーションサロンの男性セラピストとしてデビューします。
施術の内容は
- 揉みほぐし
- 足ツボ(リフレクソロジー)
- ヘッドマッサージ
- ハンドマッサージ
- ストレッチ
多くのサロンも同じですが、僕が勤務してたサロンも、オイルマッサージは女性セラピストが女性客にだけ提供するというスタイル。
男性セラピストは、オイルマッサージ以外の施術をお客様に提供します。
お客様は女性が多いですが、男性も来店されます…なぜか男性のお客様に施術すると(なんか嫌…)な感情が出てくるんです。
でもね、仕事なんで一生懸命がんばります。
しかし、男性のお客様が続くと、しんどくなります…心がしんどくなるんです。
揉みほぐしなので男性は衣類を着てるわけですから、多少のしんどい、なので我慢できます。仕事ですから…。
そんなリラクゼーションサロン経験が3年続いた頃、そろそろ独立に向けて何か始めたいと思いました。
失敗に終わった「出張リラクゼーション」
単純に思いつくのは【出張リラクゼーション】。
お客様が宿泊するホテルや旅館、自宅に行って施術をするというサービス。
ネットで検索すると、出張リラクゼーションや出張マッサージを提供してるお店は10件以上あった。
ほとんど僕より経験年数が上で、施術経験10年以上というセラピストがゴロゴロいた。
こりゃ勝てんな…と。
そんなとき、ある噂を耳にします。
「〇〇君が出張で女性専用アロマオイルマッサージやってるらしいで」
え?なにそれ?
アロマオイルマッサージって女性セラピストがやるもんちゃうの?
なんで男性セラピストがやるん?ってか、できるん?
〇〇君というのは、同じ会社で働いてた元同僚。外見は、女性からモテるタイプでもない(ごめん!〇〇君)
この世の中に『イケメン』と『そうじゃない方』が存在するなら僕も〇〇君も『そうじゃない方』だ。
不思議と(〇〇君でもできるなら俺もできんじゃね?)って思いました。
男性セラピスト…アロマオイルマッサージ…
そんなことをぼんやり考えながら日々を過ごしていると、ちょうど欲しい情報が目に留まるもんですな。
何気なくテレビを見てると「東京では男性セラピストのアロマオイルマッサージが女性に大人気」とか言うてるじゃないですか。
おおぉ!とテンションが上ったのですが、テレビに映ってる男性セラピストの外見を見てガッカリした…
めっちゃ若いやん…そして、めっちゃイケメンやん!
オレ…40代のオジサン…そうじゃない方…
無理やん、絶対無理やん…ん?世の中に『絶対』ってあったっけ?
誰か偉い人が言うてたぞ。『絶対を疑え』って。
『疑え』って言うてもどうする?
とりあえずググるか…
【男性セラピスト 需要】
ほうほう。なるほど、なるほど。
海外では男性セラピストのオイルマッサージは常識…とな。
男性の手は大きくオイルマッサージに向いている…
向いている…大きい手はオイルマッサージに【向・い・て・い・る】とな。
これや!これやで!オイルマッサージは男性セラピストに向いてるんや!
ネットで検索しても、男性セラピストのオイルマッサージなんてまだこの地域には誰もおらへ…
おった!
〇〇君ともう一人だけ。
しかし〇〇君とは地域が少しズレてる。
もう一人はちょっと違うオイルマッサージをやっとるらしい。
これはワンチャンあるかも…
いや!あるで!
僕は早速、女性セラピストに連絡してオイルマッサージの基本的な手技を教わった。
そして【出張専門】男性セラピストのアロマオイルマッサージのホームページを作成。
この頃は、男性も受け入れてました。
いざ!待機。
昼間の揉みほぐしサロンが終わったあとの夜は、出張リラクゼーションの待機。
自分で作ったビジネス。
憧れの1人ビジネス。
「お風呂行こうぜウェイ♪」とか誘ってくる人もおらん。
最高だぜ…。
どこから呼ばれても行けるように繁華街の近く、車で待機。
アロマ・マッサージ用オイル・BGM用iPad ・紙ショーツ・紙ブラジャー・大判タオル2枚・小タオル3枚。準備は完璧。
出張リラクゼーション用に契約したスマホを眺める。
鳴らんかな♪
鳴らんかな♪
「あ!もしもし、今〇〇のビジネスホテルの302号室なんだけど来れる?」みたいな依頼こないかな♪
23:00…
24:00…
来ない…
静かなスマホをそっとカバンに入れ、車のエンジンをかけ自宅に帰る。
商売ってそんなに甘くないんですよね。
ホームページを作っただけ、ではお客様は来ない。
1週間、2週間、1ヶ月、昼間の仕事が終わると毎日、待ちぼうけ。
スマホ壊れてるんちゃう?と思い、いじるが正常に動く。
当たり前…。
なんとなく知人の女性セラピストに
「今、出張リラクゼーションやってるねん」
って話した。
「え?なんですかそれ!私もやりたい!」
ってなわけで、ホームページに【女性セラピスト入店しました】と記載。
すると、今まで無音のスマホがプルプル♪鳴り出すではないか。
依頼者は99%男性で女性セラピスト指名…。
女性セラピストを車で迎えに行き、お客様が宿泊するホテルに送り届ける。
「今から始めます」の電話を受け施術時間を測る。
90分コースなら80分くらいに
「お時間10分前でーす」と女性セラピストに電話する。
これは女性セラピストの無事を確認する作業でもある。
もし電話に出ない場合は、お客様の部屋まで行ってピンポン連打みたいな感じ。
施術を終え車に戻ってきた女性セラピストに「どうやった?」と聞く。
「めっちゃ楽しかったです〜」
って聞くと安心する。
そんな楽しい時間も終わりがやってくる…。
女性セラピストと仕事してから約3ヶ月くらい経った頃…
施術を終え車に戻ってきた女性セラピストに
「どうやった?」
と聞くと
「…」
女性セラピストは黙って下を向いたまま…
「どした?なんかあった?」
「さ…触られました…」
「マジか…」
詳しく話を聞くと、お客さんはオジサンで施術中に何度も女性セラピストの手や腕、胸やお尻などを触ってきたという。嫌がっても、避けても触ってくる…って。
やっぱりオジサンは触ってくる…
小学生時代のお風呂体験が蘇る…
僕は女性セラピストに謝った
「なんか、ごめんな…辛かったやろう…」
「い…いえ、いいんです、いつかはこうなるって想像してたから…」
「そっか…この仕事、今日で終わるか…」
「はい…すみません…」
「今までありがとう、力になれんでごめんな…」
やっぱりね、男性客と女性セラピストが同じ部屋にいて、「触れる」というマッサージをしてると変な気になる男性も多いのだろう。
女性セラピストさん。今までありがとう。嫌な思いをさせてしまってごめんなさい。
お元気で。
僕は益々、そういうオジサンが嫌いになった。
再び、1人で待機することになった。
23:00…24:00…電話は鳴らず帰宅。
そんな日々を送っていると不思議な電話かかってきた。
依頼は「カップルで利用したい」という内容。
何でも経験と思い依頼を受けた。
出張場所はラブホテル。カップルで宿泊するらしい。
男性は50代で社長って感じの人。女性は20代…。
なんとなく察しがつく。
先に50代の男性をオイルマッサージするのだが、男性にオイルマッサージをするのが初めての体験。正直、不安だった…。
うつ伏せになった男性の脚から施術を開始する…
男性を触った瞬間
(なんか嫌…)
蘇ってきた…嫌な記憶が蘇ってきた…幼少期のお風呂体験…
でも今さらキャンセルはできない。
頑張った、嫌なキモチを抑えながら必死で頑張った。だって仕事やから。
なんとか無事に男性の施術を終えると、次は20代の彼女にオイルマッサージ。
女性に触れても(なんか嫌…)とは思わない、何も感じない。
社長風の男性は、僕が彼女にオイルマッサージする姿をジッと見つめ微笑んでいた。
なんと微笑ましいカップル。会話もキャピキャピして仲良しカップル。
社長ともなれば、20代の彼女だって作れちゃう世の中なのね…
と思いながら施術終了。
施術代金をいただき退出。
退出する僕に男性が
「気持よかったわ、またお願いな」
「あ…はい…ありがとうございます」
仕事としては「ありがとう」だが心は疲弊していた。
なんやろう、男性を触ったときの(なんか嫌…)って感情…
小学生時代のお風呂で感じた(なんか嫌…)のような不快感…
当たり前ですが、お客様の男性はオジサンになった僕のカラダを触ってくるわけではない。
でも、男性にオイルマッサージすると(なんか嫌…)な感じがする。
なんやろう、この感じ。。。
シニア夫婦からの依頼
約1ヶ月後、1通のメールが届いた。
私たちはシニア夫婦です。
◯月◯日21:00から〇〇ホテルで夫婦でオイルマッサージを体験したいです。
またこれも良い経験。
依頼を受けることにした。
当日、ホテルの部屋番号を連絡していただきお部屋に訪問。
自らシニア夫婦と名乗だけあって、二人とも白髪の似合うステキなご夫婦だった。
先に旦那様の施術をしてほしいと言う。
僕は、こんなに無害な白髪の男性なら(なんか嫌…)な感じはないだろうと思った。
が…しかし、オイルを手に取り旦那様の脚に触れた瞬間…(なんか嫌…)当時の記憶が蘇る…
仕事…仕事やぞ…やれるやろ…がんばるぞー…。
なんとか旦那様の施術を終え、奥様の施術も無事に終えて施術代金をいただいて退出。
「ご利用ありがとうございました」
ドッと疲れた…
アカン…やっぱり男性の施術は無理や…
次の日、ホームページに書き加えた。
【女性専用】と。
さいごに
小学生の頃なんて大昔のこと。50代になったオッサンが何を言うてんの?って思う人もいるでしょう。
もうね、全ての人に理解してほしいなんて1ミリも思ってません。
これは体験した人しかわからないから…。
自分より力の弱い者に対して、自分の欲を満たすためだけの自分勝手な行為をされた側しかわからない。
幼少期の「なんか嫌…」な体験は、普段の生活には問題ないかもしれません。しかし、ふとしたときに思い出してしまうのです。
あの不快感…
あの不愉快…
あの嫌悪感…
僕は、相手が嫌がってることを無理やりする人が大嫌いです。
なので、僕を見て「オイルマッサージを受けたくない」って思ったらいつでもキャンセルしてもいい。
施術前には「なんか嫌…」と感じたらいつでも言ってください、と必ず伝えてます。
このお陰でサロン開業から8年経ちますがトラブルは「0」です。
以上、僕が男性でありながら女性専用サロンを始めた理由でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

こんな男性セラピストですが、「オイルトリートメント」体験してみたい!と思った方は、以下の公式LINEまたは予約サイトからご予約お願いします。
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